社団法人家相建築設計推進協会

【プロが教える収納プラン―その1】
片付かない理由(一つ目の問題点)

【プロが教える収納プラン―その1】片付かない理由(一つ目の問題点)

「持っている物を把握して住まいのダイエット」

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仕事柄これまで数多くの片付かないと言われる住まいを拝見させていただき、お客様と一緒に暮らしやすく片付けやすい改善を行ってきました。多くの方は「片付かない」と聞くと、まず「物が多いから」という理由が頭に浮かぶのではないでしょうか。 確かに必要以上に物を持っていると、住まいの中は片付きません。雑誌やテレビで「収納の特集」などが度々取り上げられますが、多くの場合は収納術やアイデア術で、どんな収納用品を用いて綺麗に使いやすく収納していくかの「しまい方」の紹介です。 いろんなアイデアが紹介されており、収納のプロでさえ勉強になる部分がたくさんあります。しかし、見ただけではすぐにきれいに片付けが実践できるわけではないのです。 ご相談をいただくお住まいに伺うと、たくさんの収納本が本棚に並んでいることがよくあります。本や雑誌を見てアイデアを探したり、あふれている物をなんとか収めようとケースを買って実践してみるのですがなかなかうまくいかない結果、プロに頼んでこられるのです。 このようなアイデア術を実践する前に、新築やリフォームの収納を考える際には、やらなければいけないことがいくつかあります。

まず、最初にしなくてはいけないこと、それは必要以上に持っている物を見極めることです。使っていない物を減らしていかないと、いつまでたっても家の中は片付きません。 私達もお客様のお宅で作業をさせていただくとき、一番初めに行うことが「住まいのダイエット」なのです。

イラスト3多くの方はどれだけの物が自分の家にあり、どのくらいの物が必要なのかが具体的に分かっていないため、想像以上に物を所有しています。したがって不要な物のために使うスペースが大きくなり、生活スペースが小さくなってしまっているのです。空間にも家賃やローンなどのお金が掛かっていると考えると、なおさらスペースを効率的に使いたいものです。 では、必要な物の量を見極めるために何をすれば良いのかというと、不要品を家から出す作業をしなくてはいけません。 必要な物と不必要な物に分けるのですが、使っているか使っていないかで分けていただくともっと具体的に見極めることができます。 「断捨離」とか「ときめかない物は手放す」など、巷では家の物をスリム化しようという傾向にあります。しかし、これができれば悩まなくてよいのですが、手放せない方の方が多いのが現実なのです。物を多くもっていることが悪いわけではなく、管理できていないから困っているのです。管理しやすく収納プランをすることが住空間収納プランナーの仕事です。

お一人で物を分ける作業はとても大変です。その場合は是非プロに頼んでいただければと思います。本当に必要なのかどうかを一緒に考えて分けることができます。 提携のリサイクル業者もあり、一度に家の中をスッキリさせることも可能です。 住空間収納プランナーは「捨てましょう」とは言いません。なぜなら物はお客様の物だからです。ご自分の持ち物はご自分で決めて管理していただくことが大切なのです。

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