社団法人家相建築設計推進協会

【実践できる家相建築の知恵―10】
何がなんでもと、東南・巽(たつみ)の玄関に固執する必要はない。

家相上、玄関の扱いは大変重要です。これは、従来の家相でも現代家相でも変わりがありません。以前の家相では、とにかく玄関を東南に配置する ことが、吉相の住まいの必要不可欠な条件のように思われていた部分がありますが、東南方位の玄関だけが吉相ではなく、東方位でも南方位でも吉相です。また北西方位も吉相と考えてよいでしょう。東南方位以外にも吉相方位がありますが、「東南 (巽の玄関)」は家相のブランドのようで、特別に人気が高いです。

実際にいくつもあった相談例ですが、北側にしか道路がない「北道路の土地」に、強引に東南の玄関のプランをつくってしまう、無理な設計もあります。道路からぐるりとまわり込んでアプローチをとる、無理やりなプランニングです。これでは、道路から玄関がわからず、訪ねてくる人にも不親切なプランといえます。家相上、いくら吉相のプランでも、常識的には考えられないことです。No10

家相建築では、玄関だけを吉相にしても、間取り全体のバランスがとれていなければ、吉相とは考えません。玄関が東南方位にあっても、無理やり配置されていれば、意味がありません。玄関を東南に配置するためには、少なくても 道路が南側にある「南道路」の土地か、東側にある「東道路」の土地、東と南の両方に道路がある「東南の角地」でなければなりません。道路の条件が整っていなければ、玄関を東南に無理なく設けることはできません。最初に説明しましたが、東南方位の玄関だけが吉相ではありません。東方位や南方位、北西方位も吉相です。北東の表鬼門と南西の裏鬼門、家族の十二支方位は凶相ですが、それ以外の方位を活用することはできます。

たとえば、以前の家相では、「北道路の土地は凶相」とはっきり書いてあるものもありましたが、家相建築では、凶相とは考えていません。凶相なのは、玄関を鬼門方位や十二支方位に配置することで、道路の方位だけで凶相になってしまうことはありません。家相上では、南道路や東道路の土地が優れていますが、北道路の土地にも利点があります。玄関を道路側にとり、南はすべ てプライベートなスペースとして使うことができます。家に対して南側に道路が接していないので、道路から家の中や庭をのぞかれることがありません。南道路の土地では、道路からの視線が懸案になります。家には採光が欲しいので、開口部を広くオープンな間取りにしたですが、プライバシーを守るためには、それほどオープンにはできないこともあるからです。

北道路の土地に、北西玄関のプランをつくるときには、玄関に吉相の「張り」を設けて欲しいと思います。張りがあれば、それだけで玄関の得点が上がります。西道路の土地が凶相とされている家相の本もありますが、その場合には、南西の裏鬼門を避けて、できれば吉相の張りを設ける。これで無難と考えていいでしょう。

家相建築設計事務 佐藤秀海

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