社団法人家相建築設計推進協会

【実践できる家相建築の知恵―17】
建築家の建てる家は「作品」としての要素が強い。家族「住まい」にはむいていないケースが多い。

以前、千葉県のK市に住むCさんから、こんな依頼を受けた。駅前に建築する自宅兼医院の設計を、ある有名な建築家の設計事務所に依頼したので、その設計を家相的に判断して修正してほしいといいます。そのプランは建物の中心に中庭をとっているので、家相上では最悪の構えとなります。家相を無難にするためには、この中庭を取りやめにするしかありません。しかし、中庭を中止にすれば、このプランは成り立たない。Cさんには、このプランに家相を取り入れることは、この作品の設計趣旨に反するので、最初から無理だとはっきり断ってありました。しかし、Cさんは、ほかの実用的ではない部分を含めて、設計変更を希望しましたが、やはり「これでは作品の価値がなくなる」と回答されてしまいました。ある意味それも仕方がない事です。また、ある建築雑誌に「建築家の建てた家」が特集されていましたが、その中に面白いコメントがありました。記事に紹介されていた建築家のA氏の作品は、一階にバス、トイレ、二階に寝室、三階に書斎、四階がキッチンとリピングという建物。海辺に建つ絶好のロケーションです。A氏自身のコメントに「住みにくいと思いますよ。トイレのたびに四階から一階に下りなくてはいけないのだから」とありましたが、それでも、その建物のデザインや存在感はさすがにすごい。でも、実用性を求めて設計した家ではありません。建築家の中には、トラブル防止のため、建築途中の現場を施主に見せないというコメントもありますが、個人の住宅にこの考え方は理解できません。建築家の建てる家には魅力がありますが、やはり生活する家ではなく、セカンドハウスなどが適していると思います。独身ならともかく、家族で生活する家には むいていないケースが多いのではないでしょうか。

家相建築設計事務 佐藤秀海

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