社団法人家相建築設計推進協会

【実践できる家相建築の知恵―30】
プランニングのコツは、まず玄関の位置を決めること。 玄関の配置がうまくいけば、間取りはスムーズに決まる。

家相上でも、「玄関は家の顔」といわれ、昔から大切に考えられています。家族の出入りや来客を迎えるための玄関の印象が悪くては、よい評判もありません。間取りを考えるときでも、玄関は大切です。まず玄関の位置を決めることが、プランニングをスムーズに進めるコツになります。逆にいえば、玄関の位置が適切でないと、プランニングがうまくいかないということです。人間の体は、手足や内臓など、いくつかのパーツから成り立っていますが、建物の間取りも人問の体と同じで、玄関には玄関の役割、キッチンやトイレ、寝室にもそれぞれの役割があります。そのほかにも、そのパーツをつなげる廊下や階段などがあって、「家」として機能しています。玄関の位置が適切でないと、このつながりがうまくいかず、家として機能しなくなります。

私の受ける電話相談でも、問取りについての質間が多いですが、プランニングに困っている方には、「玄関の位置が適切ではないかもしれません。玄関の位置を変えて、もう一度考え直したらどうですか」とアドバイスしています。玄関の位置を変えるだけで、今までうまくいかなかった間取りが、あっけなくまとまってしまうことが多いからです。たとえば、家相では、東南や南方位の玄関を吉相としていますが、だからといって、単純に南方位に玄関をとると、玄関で建物を東西に振り分けることになり、リビングなどが広くとれないケースが起きます。 東南に玄関をとることも同じで、採光に恵まれる場所にリビングやダイニングがとれないケースも起きてしまいます。こんなときに、北酉や東方位に玄関をとって、間取りを考えてみるとどうでしょう。発想が変わって、すぐにまとまることもあります。玄関の位置によって、生活する家族の動線が決ま り、廊下や階段、リビングやダイニングなどのパー ツの位置も決まってきます。基本になる玄関の位置がしっくりしないと、家事などの「生活動線」に支障が出たり、採光の欲しい部屋に日当たりがなかったり、広いスペースが必要なのに狭くなってしまうことなどが生じます。

家相上では、昔から玄関の方位を大切に考えています。家相に関するいろいろな文献でも、玄関の大切さを説いていますが、現代に置き換えれば、昔のままが必ずしもいいとは限りません。住環境が変化していますし、そのまま応用するには無理があります。玄関だけを百点にしても、ほかの部分の点数が下がるようなプランニングはおすすめできません。玄関のプランニングのコツは、別途詳しくご説明しますが、ポイントは、 玄関の方位だけにこだわりすぎて、動線が悪くなり、採光や通風を悪くしないことです。家の顔をきれいにすることは大切ですが、顔ばかり気にしすぎて、中身が伴わなければ、意味がないからです。

家相建築設計事務 佐藤秀海

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