社団法人家相建築設計推進協会

【実践できる家相建築の知恵―38】
家相上での「二世帯住宅」は完全分離型を指す。家の中で行き来ができるタイプとは家相上の判断が違う。

二世帯住宅というと、家相を取り入れなくてもプ ランニングが難しいものです。たとえ土地や資金にゆとりがあっても、世代の違う家族がーつ屋根の下で暮らすことは、それだけでも大変で、プランニングにもそれなりの工夫が必要になってきます。実際にプランニングをしていると、まず建物の広さのことが問題になります。最近の二世帯住宅は上下で住み分けることが多く、1階が親世帯、2階が子世帯というのが一般的です。この場合、親世帯のスペースに比べて、家族の多い2階の子世帯のスペースが手狭になってしまうパターンが多いです。親世帯のある1階に、子世帯の夫婦の寝室や子供部屋を確保するような、変則的な間取りになってしまうのは、こういう理由が考えられます。

また、今まで両親が暮らしていた土地に、二世帯住宅を建てるときは、どうしても、両親の住む1階の日当たりが悪くなります。東京都内の下町あたりで、小さな敷地に二世帯住宅を建てるケースなどでは、しばらくは日当たりのよい2階を両親に使ってもらい、時期がきたら、子世帯と入れかわることをアドバイスしたケースもありました。二世帯住宅では、親世帯と子世帯のどちらにも、我慢することが必要なケースが多いです。家相上でいう二世帯住宅とは、完全分離型のタイ プを指します。平面で住み分けても、上下で住み分けてもよいが、建物の内部で行き来ができず、それぞれの世帯に玄関があり、独立しているタイプをいいます。玄関がーつで、2階に子世帯用のキッチンやバスル ームがあっても、家相上では二世帯住宅とは考えません。完全分離型の二世帯住宅では、親世帯、子世帯でそれぞれの住まいの中心をとり、それぞれの世帯で方位を考えることになります。これが、完全分離型でないケースでは、一つの家に、二軒分の不浄物がある ことになり、配置が大変になります。それに加えて、十二支方位も二家族分考えてプランニングしなければならず、通常の家に比べて制約が多く、プランニ ングが難しくなります。したがって、完全分離型のほうが、家相上では有利になります。

二世帯住宅のプランニングでは、最初に完全分離型にするのかどうか、決めてしまうことがポイントになります。完全分離型でないタイプでは、家相上の制約が多く、プランニングにも覚悟して取り組まなければなりません。完全分離型といっても、いずれは親世帯に子世帯が移り住むことも考えなければなりません。その場合には、最初から子世帯の十二支方位も含めて対応しておくと、なにかと便利です。 また、いざというときのために、両世帯に行き来のできる出入り口をつけてもよいですが、ふだんは扉をしっかり閉め切っておくことです。そうすれば、完全分離型の二世帯住宅と判断し、家相上の問題はなくなります。

家相建築設計事務 佐藤秀海

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