家相建築では、 水まわりよりも火気の方位が重要になっていますが、水まわりの方位をまったく考えなくてもよいわけではありません。以前と比べて無難になっても、扱い方にポイントがあります。基本的には火気と同じで、北東の表鬼門、南西の裏鬼門と家族の十二支方位に配置してはいけません。汲み取り式のイレではだめですが、本下水の水洗トイレであれば、北東の寅方位に配置するケースもあります。北東の表鬼門でも、東寄りの寅方位は、ほかの部分に比べて危険度が低いです。この点を考えて配置してほしいと思います。ただし、家族に寅年生まれの人が一人でもいたらだめです。配置することはできなくなります (寅方位の範囲は、イラストを参考にして下さい)。
寅方位に配置したときは、清潔に心がけることも忘れないで下さい。換気にも注意して、新鮮な空気を取り入れる事です。花や観葉植物、備長炭なども置くと良いでしょう。水洗トイレでは常に便器のふたを閉めることを実行して下さい。扱い方に注意すれぱ、北東の寅方位を使うことができます。
浴室も寅方位を使ってもよいです。危険度では、トイレよりも浴室のほうが低いですが、浴室のほうが面積をとります。浴室は、洗い場よりも浴槽の方位を重視して、配置することがポイントです。浴室や洗面脱衣室は換気に注意してください。マンションなどでは、常時、換気扇をオンにして下さいとアドバイスしています。
キッチンの流し台は、水まわりの中でも、今や危険度がだいぶ低くなりました。鬼門や十二支方位を避けることは基本ですが、少々のことなら、無難と考えることができます。流し台の半分程度であれば、十二支方位に入っても、危険度が少ないです。個人差がありますが、流し台が自分の十二支方位に、完全に配置されていても、影響を受けない人もいます。半分程度であれば無難と考えても良いでしょう。
水まわりの扱い方は、従来の家相に比べて、現代家相では、だいぶ扱いやすくなっています。換気に注意し、清潔に維持すれば、家相上の影響は少ないと言えます。しかし、危険度が下がり、影響が少なくなっていても、完全になくなったわけではありません。キッチンの流し台にしても、ほかの部分の家相が悪ければ、扱い方も変わってきます。
たとえば、南西の裏鬼門に玄関がある家では、それだけでもマイナスが大きく危険です。そんな家で、自分の十二支方位に流し合が配置されていれば、無難なはずがありません。玄関のマイナスと流し台のマイナス、二つの影響を受けて凶相となります。水まわりの扱い方を柔軟にできるのは、ほかの家相が無難になっていることが前提です。水まわりの扱い方を柔軟にできれば、火気の扱いを優先できます。特に、キッチンでは、ガスレンジやIHヒーターの配置を最優先に考えてほしいです。水まわりよりも、火気の配置のほうを家相上、大切に考えるからです。
家相建築設計事務 佐藤秀海