十二支方位は、その家に住む人の健康面に大きく影響します。自分の十二支方位に不浄物を配置すると、健康に支障が出ます。また、十二支方位に玄関を配置 しても凶相となります。
自分の十二支方位は、掲載の「十干・十二支・九星方位早見表」で確認して下さい。例えば、昭和25年生れの人であれば、「庚寅(かのえとら)」とあり、「寅年」ということです。この表を使うときに注意して頂きたいのが、立春(2月4日)前に生まれた人は、前の年の十二支で判断します。運命学では、節分を1年の終わりとし、翌日の立春が新年のスタートとなります。十二支方位も九星方位も、すべて、節分でけじめをつけ、立春が基準となっています。昭和25年生まれの「庚(かのえ)」とは「十刊(じっかん)」のことです。運命学では十干を「天」、十二支を「地」とし、天地合わせて庚寅(かのえとら)といいます。自分の十二支がどの方位になるのかは、「二十四山方位盤」で確認して下さい。例えば子年は北、丑年は北北東になります。十二支方位は個人的な方位と考えて下さい。鬼門や中心のように、だれにとっても危険なものではなく、自分だけのパーソナルなものです。東南には、辰方位と巳方位がありますが、同じ東南でも、辰方位と巳方位は、まったく違う方位として考えます。辰年の人は東南の辰方位の部分だけが自分の方位になるので、巳方位に玄関やガスレンジ、トイレが配置されても心配ありません。
北西にも、戌方位と亥方位がありますが、この場合も同じに考えて下さい。戌年の人は、北西方位すべ てに注意するのではなく、戌方位の部分だけを注意すればよいです。
家相建築は、だれに対しても危険な場所の鬼門や家の中心と、住む人の十二支方位を併せて判断しています。だから昔の家相に比べて精度が高いのです。
また、十二支方位は健康と関係が深いので、扱いを間違えると危険です。ほかの家族がなんともなくても、自分の体調だけに支障が出ます。
話は変わりますが、十干と十二支の組み合わせは甲子(きのえね)から始まり、最後の癸亥(みずのとい)まで、 合計で60通りあります。還暦とは、この一通りの60年が無事に終了したことを意味しています。また、十干よりも十二支が二つ多いので、その年ごとに十干が振り当てられない十二支が、必ず二つ出てしまいます。 これを、 運命学では「空亡」と呼び、不安定で危険な年まわりとして扱っています。現在も、たくさんの占い師が、それぞれの占いの根拠として、吉凶の判断をするのに用いています。占いの吉凶にも、十二支が関連しているのです。
家相建築設計事務 佐藤秀海