前回の十二支方位のほかにも、 個人的な方位があります。九星方位と家族定位のことも理解して下さい。
九星を知るには「十干・十二支・九星方位早見表」を参照下さい。例として、昭和25年生れの人は十干は「庚(かのえ)」、十二支は「寅(とら)」、九星は 五黄(ごおう)土星となります。九星についても、立春が基準になるので、節分までは前の年となるのは十二支と同様です。
家族定位とは、家族の役割に応じて決められた定位のことで、主人の定位は北西、主婦は南西、長男は東、長女は東南と決められています。九星方位と家族定位は、十二支方位と違い、不浄物や玄関を配置しても、凶相になることはありません。だれに対しても危険な鬼門や家の中心、十二支方位のほかに、九星方位や家族定位まで考えるのでは、不浄物の配置ができなくなってしまいます。九星方位は、運勢に関係が深いので、建物の構えを判断するときに使用します。一番重要なのは、北西方位と東南方位。北西の乾と東南の巽には凶相の欠けをつくってはいけません。逆に、吉相の張りをつくることは最良とされ、乾の張りと巽の張りは、家運の繁栄には欠かせない大切な要素と考えられています。たとえば、北西は六白(ろっぱく)金星を指すので、この方位に凶相の欠けがあると、六白金星生まれの人のダメージが大きくなります。反面、吉相の張りがあれば、プラス作用が大きくなると考えていいです。つまり、自分の九星方位に吉相の張りがあれば、プラス作用があり、凶相の欠けがあると、運勢がダウンします。家族定位については、部屋割りに活用されています。主人の定位の北西には、夫婦の寝室や主人の書斎を配置します。自分の定位を使用すると、役割に応じた貫禄が出るので、主人が主人らしくなります。長男の定位は東なので、東方位に部屋を配置すればいいです。長女は東南方位、主婦の家族定位は南西方位になっています。
九星方位や家族定位は、十二支方位と使用法が遠います。十二支方位は健康に関連が深いので、主に不浄物を配置しないことがポイントになります。九星方位は、運勢に関連があるので、建物の構えを判断するときに使用します。自分の九星方位に欠けがあると、運気が上がらないと考えられています。家族定位は、部屋割りに活用し、自分の定位を自分の部屋で使用すると、落ち着ける部屋になります。健康と運勢に恵まれるためには、自分の十二支方位と九星方位、家族定位がポイントになります。
家相建築設計事務 佐藤秀海