ここでは、 私が設計した図面をもとに、 家相の 基本を説明したいと思います。
この住宅は、平成14年9月に着工し、平成15年2月に完成。東道路で土地の広さは50坪あります。配置図にもありますが、東西に長い土地で、東側が低く、その部分が駐車スペースになっています。配置図には、真北とありますが、これは建築基準法では真北を基準に表示するためです。北側斜線など法令に関する判断には、すべて真北を使います。たいていの図面には、真北とも磁北とも表示がないので、どちらかはつきりしないケースが多いです。建築会社や建築士の方には、「真北」か「磁北」かをはっきり表示してほしいと思います。
この土地は、すでに階段や駐車スペースなどができあがった状態で分譲されていました。元の土地が150坪あり、1区画が50坪で3区画に造成され、他の2区画には、すでに新築の家が建っていました。信頼の置ける建築会社の分譲だったので、測量図も正確で、表示してあった真北も正しいものでした。もちろん、私は現場で磁北を確認しました。敷地の一辺に対して、2本の杭を平行に立て、杭の間隔は約2メートル離し、その杭にナイロン製の糸を張る。杭の高さは1メートルほどなので、敷地の一辺に対して平行で、かつ地面から1メートルほど離れた場所に糸が張られることになります。その糸に沿って、方位磁石を平行移動させながら、数か所で磁北を測り、できるだけ正しい磁北を決めていきます。必要であれば、この作業を繰り返し、測量図や配置図に表示されている磁北を確認して下さい。
磁北を測る場合には、直接、地面に磁石を置いて測ってはいけません。地面から離して、手間がかかっても正確に作業することが大切なポイントです。
家相建築設計事務 佐藤秀海